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2024.07.01 | 【開催終了】第193回 有機エレクトロニクス研究センター講演会開催について(ご案内) |
標記講演会について下記の通り開催致します。 記 日 時: 2024年7月11日(木)10:30〜12:00
場 所: 11号館2階 未来ホール
講 師: 1) 覚知 亮平 先生(群馬大学 理工学府 分子科学部門)
2) 大塚 一世 先生(仏国グルノーブルアルプス大学・フランス国立科学研究センター・植物高分子研究所)
講 師: 覚知 亮平 先生
演 題: 高分子反応による有機・高分子材料の合成 講演概要: 高分子を合成するには大別して二種類の合成法がある。一つはモノマーの重合による直接重合法であり、もう一つは高分子反応とよばれる。ここで、高分子反応とは、その名が示すように高分子化合物の化学変換を示す。単一の高分子前駆体から任意の官能基を有する高分子化合物を合成可能である。このため、高分子化合物の多様性指向型合成に重要であり、昨今の材料科学において注目が集まっている。しかしながら、重合反応の発展と比較した場合、ATRPやRAFTの登場など重合反応に大きな革新が生まれていた一方で、高分子反応の展開は立ち後れていた。このような学術的背景のもと、我々のグループは高分子反応に適用可能な素反応の選択並びにその最適化に注力している。高分子化学における素反応の拡張として、Passerini反応、Kabachnik-Fields反応、Petasis反応などの多成分連結反応による高分子反応やフッ素の原子特性による新しい高分子反応に関して、高分子合成ならびに材料応用の観点から研究を展開している。これにより、アミノ酸、アミノリン酸エステル、セミフッ素化セグメントを有する高分子化合物の合成を達成している。本講演では最新の動向も併せ、高分子反応の新展開に関して紹介したい。
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講 師: 大塚 一世 先生
演 題:多糖誘導体のエレクトロスピニングによる機能性繊維材料の創製
講演概要:天然に豊富に存在する再生可能な生物由来の有機性資源、所謂バイオマスの有効利用が叫ばれて久しい。環境負荷の軽減のみならず、生物由来の高機能性の利用や持続可能な開発目標(SDGs)という観点からも、益々そのニーズは高まる一方である。セルロースやアミロース等に代表される多糖類は、植物や海洋資源等から豊富に得られるバイオマスの代表格であり、単に汎用プラスチックの代替素材としてだけではなく、生体適合性、生分解性、生理活性を有する機能性素材として注目されている。当研究所では、『糖質科学』をキーワードとして糖質の生物学的機能や構造解析などの基礎研究、および糖質修飾高分子を利用した機能性材料の開発などの応用研究を総合的に行っている。近年、我々のグループではエレクトロスピニング(電界紡糸)法を用いた機能性多糖繊維材料の開発に取り組んでおり、人工筋肉や自己修復材料としての応用が見込まれる強靭且つしなやかな光応答性繊維1,2や、キラル化合物を連続的に光学分割可能なナノファイバー膜3,4の創製を目指している。本講演では、上記の研究成果を中心に、今後の応用研究への展望ついてご紹介させて頂きたい。
お問い合わせ先:
鳴海敦先生
山形大学大学院有機材料システム研究科 〒992-8510 山形県米沢市城南4-3-16
TEL: 0238-26-3829 E-mail: narumi@yz.yamagata-u.ac.jp |